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医局を辞める時に専門医なしでも大丈夫?と不安な医師の方へ

専門医なしで医局を辞める

◎専門医を取得しないで医局を脱出した医師の生存戦略

医局を辞めたいけど、専門医を取得するまでは我慢した方が良いのかな?」と悩む医師の方も多いのではないでしょうか。

ちなみに僕はかつて所属していた某マイナー科医局を約5年で(専門医を取らずに)辞め、その後は自分で探した病院の常勤医となって約6年です。

そして、現在の病院でも専門医は取得しないまま勤務を続けており、今後も専門医を取得する予定は(今のところ)ありません。

このように書くと「専門医なしで本当に大丈夫なの?」と不安に思われる方もおられると思いますが、正直なところ、こうした選択が万人にとっておすすめの方法というわけではありません。

ただ、現在の新専門医制度には問題点も多いと個人的には思うので、「専門医ありきのキャリアを全員におすすめする」というのも何か違う気がしています。

(*新専門医制度に対する個人的な評価は新専門医制度で専門医を取る必要性は?取らないデメリットは?のページにまとめています)

現代

現代は変化が激しく先読みも難しい時代ですから、「上の世代の医師の常識戦略等をただ踏襲するのが若手医師にとって本当にベストなのか?」という疑念があるんですよね。

ということで、当ブログ記事では「専門医を取る前に医局を辞めた医師(今後も取得予定なし)」が現時点で考え、実践している生存戦略について紹介していきたいと思います。

上の世代の常識にとらわれず、専門医なしで生きる方法を探している医師の方の参考になれば幸いです。

◎専門医を取る前に退局した理由

医局を辞めた理由

最初に、僕が専門医を取る前に医局を辞めた理由や経緯を簡単に書いておきます。

と言っても別に「専門医を取る前に医局を辞めてやろう」と心に決めていたわけではなく、激務で体調を崩しかけて退局したのが結果的に専門医を取得する前だったというだけです。

退局する時に専門医の事が全く気にならなかったわけではないですが、当時はそもそも医局どころか「医師を辞めたい」と感じることもあったりで、専門医どころではありませんでした。

(*その後、医局から離れて転職したことで医師を辞めることなく続けられています)

さて、このような経緯で「専門医なしで医局を辞めた医師」となったわけですが、今後も医師として働いていく上で自分なりに考えているキャリアについて書いていきます。

◎専門医がないと不安?専門医があれば安心なのか?

医師の仕事

専門医なしで生きて行こう」と考えた時に心配なのは「専門医がないと将来仕事がなくなる(あるいは収入が減る)のではないか?」ということではないかと思います。

これは逆に言うと、「専門医があれば将来も仕事にありつける(収入も減らない)だろう」という予測があるということですよね。

ただ、こうした「専門医さえあれば安心」という予測は若手医師(ざっくり30代以下くらい)にとっては必ずしも正しくないように思います。

と言うのも、将来(2040年頃?)は「医師過剰の時代」になると言われていますからね。

(*この辺りのことは医師余りの時代が来る?将来が不安な医師が行うべき対策のページも参考にしてください)

医師過剰の時代

「医師過剰の時代の医師(今の若手医師)」は勤務負担は現在より減る一方、医療の「需要と供給」の関係から考えて、収入は恐らく下がる(特に勤務医)でしょう。

(歯科医師が「コンビニより歯医者の方が多い」と言われるほど増えて供給過多となり、平均給与が下がった話と同じ構造です)

また、日本の厳しい財政状況等を鑑みると、医師の給与が上がりそうな要素は僕には見当たりませんし、現状維持すらも難しいのではないかと危惧しています。

まあ、この辺の考え方は人によると思いますので、「専門医を持っていれば将来も安泰」とお考えの方はそれに沿ったキャリアプランを考えて行けば良いでしょう。

ただ個人的には「医師余りの影響等で医師全体の給与減となれば、専門医であっても現状より給与水準は大きく低下するのでは?」と懸念しているので、それに備えるというだけです。

(ざっくり言って、医師の平均給与は将来的には現在の半分程度、年収で言えば700-800万くらいになることは想定しておいても良い気がします)

他の方がどうかはわかりませんが、自分としては専門医の「御利益」にあんまり期待してない(現在も将来も)のが正直なところなんですよね…

それでは、将来への備えとして専門医以外にどんな対策が考えられるのか、僕自身が実践していることも含めて紹介していきます。

◎専門医なしで医師余りの時代に備える方法

医師の資産運用

医師余りの時代に若手医師(勤務医)が専門医なしで備える方法(主に経済的な意味合いで)はいくつか考えられます。

具体的には、上のツイートでちょっとネタバレしましたが、代表的なものとして「開業する」、「副業をする」、「投資をする」等があるかと思います。

ちなみに僕自身は本業の他に「副業」と「投資」を行うことで将来に備える戦略を取っている(開業する気はなし)のですが、上記の3つの方法についてまとめていきます。

◎開業医として将来に備える方法

開業医

まず開業ですが、医師が余る時代になったら当然、開業医も影響を受けるのは間違いありません。

ただ、開業して自由診療に活路を見出だす等すれば、勤務医の給与が半減するような時代においても十分な収入を得られる可能性はあるでしょう。

とは言え、上にも書いた通り、個人的には開業する気は全くないですけどね…

基本的に借金するのが嫌いですし、現代ではほとんど初期投資がかからずに十分な利益も望める副業(後述します)がいくらでもできる時代ですからね。

一昔前は医師のキャリアと言えば、「開業するかしないか」、「開業するならいつするのか」くらいしか選択肢がなかったのかもしれませんが、現在は違います。

今は医師でも本業と並行して、好きな事を副業として自分だけの「スモールビジネス」を立ち上げることが簡単にできますからね。

僕自身は勤務医として開業医よりも安定した収入を得つつ、副業で開業医すら上回る程の収入を得ることを夢見ています。

勤務医としての「安定性」をキープしつつ、副業でちょっと「冒険」して爆発的な収入も狙っていくという感じですね。

開業すると安定性が犠牲になりますし、勤務医だけだと収入的に頭打ちになりますからね。その良いとこ取りをしようと思っています。

◎医師と並行して副業を頑張って将来に備える方法

医師の副業

続けて、医師としての本業の他に副業を頑張って将来に備える方法についてです。

個人的に医師におすすめの副業はブログ運営等の、ネットで行える副業ですね。

先ほども書きましたが、現代は一昔前よりも副業を行う環境が整備されており、初期投資が0でも十分な収入が得られる副業がたくさんあるんですよ。

例えば、文章が好きな方なら「ブログ」や「note」等がありますし、イラストや写真等が好きな方なら「PIXTA」等、トーク等が得意な方なら「youtube」等、といった感じです。

このように、ネットで行える副業が増えたことで、その人の好きな事得意な事収入につながりやすい時代になっています。

ちなみに僕自身は数年前に医局を辞めた後からブログ運営(当ブログの他にもう1つ)を開始し、これだけで贅沢しなければ生活していけるくらいの収入は得られています。

医局を辞めて他の病院に就職したら暇な時間が増えたので、その時間をブログに費やしたところ割と上手くいった感じですね。

(世の中にはブログだけで年間数千万円以上を稼ぐ方もいるようですから、まだまだですが…)

医師の当直

なお、医師は本業の他に当直のバイト等を頑張って収入を得ている方もおられると思います。

確かに当直のバイト等はそれなりの稼ぎにはなるでしょうが、「労働集約型の仕事」であることには注意が必要だと思います。

労働集約型」というのは要するに、自分が働くことで日当等の報酬をもらえる仕事であり、逆に自分が働かないと全く報酬がもらえません。

一方で、ブログやnote、youtube等で自分のコンテンツ(作品)を公開するのは当然コンテンツ作成に手間はかかりますが、公開後は自分が寝ていても報酬が発生する可能性があります。

(イメージとしては、本を書いて売れれば印税がどんどん入ってくるような感じです)

若手医師からすると当直バイト等は効率の良い仕事のように見えるかもしれませんね。

ただ、年を取ってからも休日にどんどん当直バイトを入れる、等と言うのは体力的にちょっときつい感じもします(医師が余るとバイトの単価も下がりそうですし)。

長い目で見ると、将来「印税」が得られるような自分のコンテンツを若い内に作っておく事に力を入れるのも良いと思いますよ。

◎医師と並行して投資を頑張って将来に備える方法

医師にお勧めの資産運用

最後に、医師としての本業の他に投資を頑張って将来に備える方法についてです。

投資と言うとなんだか難しそうなイメージがあるかもしれませんが、別に投資で生計を立てるようなプロの投資家になる必要はないので気軽に考えましょう。

あくまで将来医師の給与が下がった時に備えて、その下がった分を投資による収入で補填するようなイメージですね。

個人的には毎月22万円(年間264万円)を自動でできる積立投資(主に投資信託)に回しており、数十年単位での長期目線で資産形成を心掛けています。

複利

ちなみに毎年264万円の積立投資を20年続けると元本が5280万円となり、その間に毎年5%ずつ複利で資産が増えていくと仮定すると、20年後の総資産は約9000万円になります。

(*投資信託の積立投資において「毎年5%ずつ複利で増える」というのは特に無茶な仮定ではありません)

20年後に9000万円の資産形成ができていたら、それを元手に配当利回り4-5%くらいの株を買えば年間の配当収入360万-450万円(税引き後で約290万-360万円)ですからね。

医師の給与が数百万円単位で下がったとしても、配当収入で補填することは十分にできそうな感じがします。併せて副業もやってますしね。

(*投資に関しては若手医師にこそ資産運用が必要な3つの理由+お勧めの投資方法や、医者の失業への備え-不労所得で生活するための具体的な方法のページ等も参考にしてください)

積立投資は最初に簡単な設定さえすれば後は放置する事もできる(僕も基本的に放置しています)ので、多忙な医師の方にもおすすめですよ。

◎おわりに

医局を辞める時に専門医なしでも大丈夫?」と不安な医師の方に向けて、個人的な将来への備え方等についてまとめてみました。

先を見通すのが難しい時代ですが、医局を辞めようとお考えの方の参考になれば幸いです。

なお、医局を辞める前に知っておくべき注意点等については医局の辞め方マニュアル-医師の転職の方法や注意点-のページもご覧になってくださいね!