◎医師同士の結婚は幸せ?うまくいくためのコツは?
医師同士で結婚されている方も多いかと思いますが、結婚生活はうまくいっておりますでしょうか?
ちなみに自分も医師同士の夫婦(2人の娘の子育て中)ですが、結婚生活は非常にうまくいっている方だと思っています(自分で言うのもなんですが…)。
ただ、中には「妻(夫)と最近うまくいかない」という方もおられるでしょうし、今後結婚を予定されていて「医師同士で結婚してうまくいくか不安」とお悩みの方もおられるかもしれません。
そういった方のために、当ブログ記事では「医師同士の結婚生活を幸せに保つコツ」を体験談を交えて紹介していきたいと思います。
「医者同士の夫婦で幸せな結婚生活を送りたい!」という方は是非参考にしてみてくださいね。
◎うまくいっている医師夫婦が実践していること
うまくいっている医師夫婦(自分達のことです…)が実践していることは大きく分けて以下の4つです。
仕事の時間を減らす(重要!)
家事分担(共働き)をお互いの「収入」ではなく「労働時間(勤務負担)」に応じて考える
「ありがとう」や「大好き」を日常的に相手に伝える
相手の嫌な所だけでなく良い所を意識的に見る
ではなぜこれらのことが大事なのかを順に説明していきます。
◎仕事の時間を減らす(重要!)
そもそもですが、夫婦関係を良好に保つためにまず大事なのは「仕事の時間を減らすこと」だと思います。これは基本中の基本と言って良いでしょう。
なぜなら、はっきり言って「長時間労働は家庭内不和の元凶」だからです。
夫婦で過ごす時間が短いすれ違いの生活では単純に接触頻度も減り、長時間労働でストレスがたまっているとその少ない接触の際についイライラしてしまう、なんてことがないでしょうか。
ちなみに我が家は現在お互い週4日勤務で、僕の勤務時間は8時間/日、妻は時短勤務なので6時間/日です。
なお、僕の方は週に1回程度当直勤務がありますが、妻は現在はありません。その他の時間外勤務はお互いに基本的になしです。
これは医師夫婦の中ではかなり仕事に割いている時間が少ない方だと思うのですが、これくらい勤務を減らすと非常に快適に生活できます。
まあ、これでも仕事のストレスがゼロではないですが、かつてお互いが長時間勤務をしていた頃に比べると物凄く楽なので、自然と夫婦間の争いごとも減ってハッピーです。
また、夫婦仲が良いと子供にも良い影響を与えるでしょうしね(逆もまた然り)。
一方で、仕事を減らすことは医師としての成長やキャリアと引き換えの部分はあるかもしれません。
しかし、医師としてのキャリアって人生においてそんなに大事なものでしょうか。
勿論、医師として頑張る事の優先順位が高い方もいると思いますし、それはその方の価値観なのでどうこう言うつもりは全くありません。
ただ、我が家では「仕事はあくまで人生のほんの一部」という価値観を共有しており、人生において家族での時間を大事にすることで意見が一致しています。
よって、多少キャリア的に不利になることがあったとしてもそれはある程度仕方ない事と割り切っています。
(ちなみに僕はフルタイムですが医局を辞めていて専門医はなし、妻は時短ですが医局にいて専門医も維持しています。キャリア的にはお互い「痛み分け」という感じでしょうか)
うちは医師夫婦だけど家庭や育児にコミットするためお互い仕事はセーブ気味。
諸々あって僕は医局を辞めて専門医も取らず、妻は医局にいて専門医も有るけど今は時短勤務。
お互い医師としてベストなキャリアではないんだけど、自分達の人生観に合った生き方ができているし、それが何より大事と思うね。— はぴえすた (@ishitenshoku777) 2019年7月4日
医師も所詮は人間ですし、あれもこれも手に入れることはまず無理なので、人生における優先順位を考えて取捨選択していくしかないでしょう。
時々転職の相談をされるんだけど、自分の人生で大事な譲れない物を自覚してれば働き方なんて自ずと決まってくると思う。僕にとって譲れないのは自分の子供や家族。人によってはそれがお金だったり仕事のやりがいだったりする。
大事な物を見据えたら外野は気にせず腹を括って自分の生き方を貫くだけ。— はぴえすた (@ishitenshoku777) 2019年5月31日
なお、うちの夫婦の価値観は「仕事より家庭重視」であり、この辺りは入局後5年で医局を辞めた理由-医師の仕事と家庭のバランスのページもご覧になってみてくださいね。
◎家事分担(共働き)をお互いの「収入」ではなく「労働時間(勤務負担)」に応じて考える
次に大事なのが医師夫婦の家事分担についてです。
我が家は共働きですし、家事も当然のように分担していますが、重要なのは何をどう分担するかであり、その分担の割合だと思います。
ちなみに世間的には家事分担をお互いの「収入」に応じて分担することが多いようです。
(例:夫が年収600万円、妻が年収400万円なら家事分担は夫4:妻6、等)
一方、うちの場合は年収比よりも労働時間(勤務負担)によって分担を考えており、この方がうまくいきやすい気がしています。
具体的には、お互いの労働時間は僕が1日8時間(通勤片道1時間なので拘束時間は約10時間)、妻が6時間(通勤は徒歩圏内)です。
通勤も含めた拘束時間で考えると僕は妻の約1.5倍なので、家事分担としては大体妻の方が1.5倍くらいとなっています。
仮に年収比で分担したとすると僕の年収が約1500万円、妻が約300万円(時短でバイトもしないので低い)なので、これだと妻が僕の5倍も家事をすることになってしまいます。
流石にそれは無茶ですよね…
夫婦の家事分担割合を互いの収入比で決めるより、労働時間や余力に応じて決める方が無理がないと思う。収入比で決めて、労働時間が長くても低収入なら家事も多めに、とかなると無理ゲーでしょう…空き時間にも仕事して収入を得てる訳でもないなら、余力がある方が稼ぎが上でも家事を多めにやれば良い。
— はぴえすた (@ishitenshoku777) 2018年11月27日
と言うか、年収に差があろうと自分が家にいて目の前でパートナーが家事をしてる状況で自分だけ寛いで過ごすってのもどうよって感じですしね。
仕事で多く稼いでいようが時間や体力等に余裕があるなら家事もやれば良いのです。
「稼ぎが多いのに家事までするのか…」と感じる方もいるかもしれませんが、夫婦間において「自分の方が損してる」とか「相手の方が得してる」とか考えるのは不毛な気がします。
仮に、実質的に相手の方がちょっとくらい得してたとしても別に良くないですか?
自分の選んだパートナーに対してきっちり「50:50」の負担を求める生活はちょっと息苦しいような気が僕はしますよ。
また、妻が時短勤務をしてくれているおかげで僕の方が割の良い、高年収の職場で働けているという側面がある事も忘れてはいけないなあとも感じています。
◎医師夫婦の具体的な家事分担について
我が家では誰がどの家事を担当するかは明確には決めておらず、その時に手が空いている方がやる感じです。
一応僕も料理や洗濯、掃除など一通りの家事はできるので、状況に応じて臨機応変に分担します。
ただ、時間の都合等の理由で自然とある程度は固定化されますけどね。
(僕が家に帰ってから夕飯を作るのでは遅いので夕飯は基本的に妻が作り、僕が後片付けする間に妻が入浴、その後に僕と子供が入浴、等)
しかし、いざとなれば夫婦どちらでも家事ができるというのは便利です。
急に体調を崩したり、学会等で家を空けたりとかもありますしね。そういう時に妻しか家事ができないのでは子供も困りますし。
また、実際に家事をしてその負担や面倒くささを一通り実感しているからこそ、相手が家事をしてくれたことに心から感謝できるのだと思います。
◎多忙な医師夫婦は家事代行を利用するのもおすすめ!
医師夫婦は忙しい人が多いでしょうし、どうしても家事が負担なら家事代行を頼むのも一つの手だと思います。
うちは基本的には自分達だけで家事はやりますが、年に1回くらいは家事代行(主に掃除)を頼みます。
トイレや換気扇の掃除などを頼んだりするのですが、プロに頼むと新品のようにピカピカになるのでお勧めです!
また、便利な家電も徹底的に活用しましょう。
我が家では食洗器や乾燥機付き洗濯機、ロボット掃除機等をフル活用しています。
勿論これらにはお金もかかりますが、お金で夫婦の時間や余裕が確保できるので十分ありだと思っています。
◎「ありがとう」や「大好き」を日常的に伝える
次に、「ありがとうや大好きを日常的に伝える」ことの大切さに関してです。
ここからはちょっと心理的・精神論的なことも書いていきますが、人間には「相手に何かをされるとお返ししたくなる」という心理(返報性の原理)があります。
この心理を利用(若干言い方が悪いですが…)して、我が家では何か小さい事でもこまめに「ありがとう」を言うようにしています。
例えば料理をしてくれた、食器を洗ってくれた、子供をお風呂に入れてくれた、等々の場面です。
「ありがとう」と言われてると気分が良いので、単純ですが「次もやろうかな」という気持ちになり、さらに「ありがとう」の機会が増える好循環が生まれます。
(逆に、特に感謝もされないでいるとますますやりたくなくなる悪循環にもなりかねません…)
また、「大好き」も良いですね。流石に「愛してる」とは滅多に言いませんが、うちは「大好き」はしょっちゅう言います。
「ありがとう」も「大好き」も別に減るもんじゃないので、出し惜しみせずに言いましょう。
こういう言葉が日常的にあると家庭は驚く程うまく回ると思いますよ。まさに「潤滑油」のような働きをしてくれます。
我が家では「ありがとう」や「大好き」を家族間で日常的に言っており、家族関係において割と良い循環、相互作用が生じてる気がする。別に出し惜しみするような言葉でもないと思うしね。
こういう潤滑油的な言葉がなかったら家庭生活ってもっと殺伐としたものになるような。わざわざ試しはしないけど。— はぴえすた (@ishitenshoku777) 2018年9月14日
ちなみに普段こうしたことを言ってないと照れて中々言えないかもしれませんが、コツは「まず自分から言うこと」です。
相手が言ってくるのを期待するのではなく、まず自分から行動して良い流れ、好循環を生み出しましょう。
「ギブ&テイク」という言葉がありますが、ポイントは「相手からのテイクを待つ」のではなく、「自分から先にギブする」ということですね。
自分から先にギブすると相手からのテイクも返ってきやすくなる(先程の「返報性の原理」より)ので、これで一度「ありがとう」の好循環が生まれればしめたものです。
なお、慣れてくると別に「返報性の原理」等といやらしいことを意識するまでもなく、自然と口をついて出てきますよ。
◎相手の良い所を意識して見る
もう一つ大事なのは「相手の嫌な所だけでなく良い所を意識的に見る」です。
普通に暮らしているとどうしても相手の駄目な所の方が目につきやすいものですよね。
しかし、夫婦で相手の粗探しばかりしているのは率直に言って有害無益でしょう。
そういう風に相手の粗探しばかりするような「減点主義」よりも、「相手の良い所」や「やってくれて嬉しかったこと」等に目を向けて「加点主義」で行く方がお勧めですよ。
「相手の良い所」等を意識して見るようにすれば相手への尊敬の念も生まれますし、相手からも自分では気づかなかった自身の良い所を伝えてくれるかもしれません。
夫婦で尊敬して尊重し合っていれば「ありがとう」や「大好き」の言葉も自然と増えてきますし、良い関係を築きやすくなるはずです。
また、これは夫婦間だけでなく、子供との関係上でも大事なことだと思います。
と言うのも、大人の目で見ると子供の粗探しは非常に簡単にできてしまいますよね。
(なかなか部屋を片付けない、登校の準備に時間がかかる、いつまでも宿題をしない等々…)
ただ、子供と言うのは未発達なのですから大人の基準で見て足りない点があるのは仕方ないことです。
それよりは、子供なりに頑張ったり成長したりした所を見つけて褒めてあげましょう。
「ご飯を残さず食べれるようになった」「自分から挨拶できるようになった」等、些細な事でも構いません。
親が「24時間駄目出しマシーン」のような減点主義だと子供の自己肯定感も低下するでしょうし、子供の頑張っている所をちゃんと見てあげるのは大事ですよ。
また、子供がお手伝いをしてくれた時等に「ありがとう。おかげで助かったよ」という風に伝えるのも大事だと思います。
子供に「ありがとう」と伝えることは子供を一人の人間として尊重する行為であり、親から感謝を伝えられることで子供は「自分にもできるんだ」と自信を深めることでしょう。
ちなみに医師夫婦の子育てについては医師同士の夫婦の結婚と子育ての体験談と注意点のページにも書いたので、興味のある方はご覧になってみてください。
◎医師同士の結婚を後悔しないための心がけ
医師同士で結婚しても離婚に至るケースもしばしば見られます。
僕の周りの夫婦でも数組は離婚してしまいました。
医師同士の夫婦の離婚率がどのくらいかはわかりませんが、医師は多忙であることの他に「男女共にお金を稼げる」というのも離婚の要因の一つかもしれません。
(離婚しても男女共に金銭的に困窮しにくいため、「別れると生活できなくなる」というような「抑止力」が乏しい)
つまり、医師夫婦が結婚生活を継続させるためには金銭的な必要性以外の動機が大事になるのです。
その動機は夫婦同士の愛でもあるでしょうし、「子はかすがい」と言うように子供の存在も大きな動機になり得ます。
別に離婚=不幸な転帰とは限りませんが、離婚せずに夫婦生活を長く続けたいのであればこの辺りは意識しておく必要があるでしょう。
周りに医師夫婦は結構いるけど、離婚した夫婦も何組かいる。離婚の理由は当人にしかわからんけど、お互い激務で高収入だとそうなり易いのはあるよなあ。ストレスやすれ違いも多いだろうし、一人でも金銭的に困らないだろうし。逆に、続いている医師夫婦には金銭以外のストッパーが各々あるんだろうね。
— はぴえすた (@ishitenshoku777) 2018年11月13日
◎おわりに
医師同士の結婚生活を幸せに保つために夫婦で実践していることについて書いてみました。
我が家で実践していることが少しでも他の医師夫婦の方の参考になれば幸いです!
その他にも「医師の働き方」や「お勧めの資産運用の方法」等についての記事も書いているので読んでみてくださいね。