公開:2020/04/07

医師の子供は医師になる?子育て中の医師がコロナショックに思うこと

医師の子育てとセミリタイア
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◎医者の子供は医者になる確率が高い?

こんにちは。医師の「はぴえすた」です。

我が家は医師夫婦で2人(9歳,5歳)の子育てをしていますが、周りから時折「将来はお子さんも医師になるの?」ときかれることがあります。

両親が医師だとそう思われやすいんでしょうね。

ただ、うちの夫婦の思いとしては「子供に医師になって欲しい」とは特に思っていないのが正直なところです。夫婦共に勤務医で、開業の予定も全くありませんしね。

(*そもそも大前提として子供がどんな仕事に就くかは子供の意向次第で、親が「こうすべき」とは言わないつもりです)

しかし、この度のコロナショック、コロナ不況にまつわるニュースを見ていると「医師(というか医療職)は不況に強いんだなあ」と改めて感じたりしています。

(*不要不急の外出自粛の要請等で観光業や飲食業等は大打撃となり、企業の倒産や雇い止め、内定取り消し等になるケースが見られます)

医師の感染リスク

その一方、「緊急事態宣言」が出される中でも通常通りに勤務しないといけない立場でもあるわけで、非常事態においても働き続けることのリスクもあったりします。

(*最前線で治療して感染するリスク、自分や家族が風評被害にあうリスク等)

繰り返しますが、我が家では子供が将来就く職業は子供の意向を尊重するつもりです。

現時点では上の子なんかは「ケーキ屋さんになりたい」「デザイナーも良いな」等と好き勝手に言ってますし、それで全然構いません。

ただ、両親が医師の下に生まれた子供の立場からすると、人生のどこかの時点で医師という選択肢が頭によぎることにはなるでしょう。

その時に親としてどう応えるか?医師という職業は親としておすすめできるのか(この度の新型コロナにまつわる騒動も踏まえて)?

そういったことを改めて自分の中で整理してブログに書いてみたいと思います。

◎医師という職業の強みやメリット

医師という職業は一般的にやはり不況に強いと言えると思います。それは今回のコロナショックでも改めて感じられたメリットの1つです。

先程も書いたように、コロナショックで大打撃を受けた企業(観光業等)は非正規社員の雇い止めをしたり、学生への内定を取り消したりする動きが散見されていますしね。

それでも延命できなかった企業は倒産したりしていますが…

(*ちなみにアメリカではコロナショックの影響で失業保険申請数が2週間で約1000万件と、過去最多を更新しました。今後日本でも失職する方が増えるのは避けられないでしょう)

一方で、医療というのは観光業等とは違って経済の状態にかかわらず需要があるものなので、医師が不要になるという状況は経済的な側面からは考えにくいです。

(*AIの進化により医師が不要になる、とかはあるかもしれませんが)

ただ、医師でも当直や健診等のバイトで生計を立てるフリーランスの非常勤医師や、「本業」の給料が安い大学病院の医師等は影響を受けたりしたようです。

不要不急のものとして健診が中止になったり、感染拡大防止の観点から外病院でのバイトが禁じられたりしたためですね。

また、外出自粛等の影響で外来患者数が減少し、クリニック等に勤務する非常勤医師が経営者から労働時間の短縮(=給与減に繋がる)を求められる、といった事例も散見されました。

この辺は他の職業と同様で、非正規職員というのは「雇用の調整弁」になりやすいんだなあという感じです。

「日給いくら」の働き方だと(体調不良等で)一回仕事を休んだだけで収入減に直結してしまうのも痛いですね。

ちなみに僕は退局後に近くの病院の常勤医となっており、新型コロナウイルスが大流行している地域でもない(現在のところ)ので、あまり診療に影響は出ていません。

常勤医という形でどこかに所属すると色々なしがらみも生まれますが、安定した雇用という意味ではやはりメリットはあると思います。

それでも自由を重んじる人はいるでしょうが、今回の騒動を踏まえて自由に伴う代償についても再検討してみることをお勧めします。

(*転職を検討している医師の方は医師の転職成功のポイント-失敗しないための3つの注意点と対策のページもご覧になってみてください)

◎医師という職業の弱みやデメリット

さて、医師という職業の弱みデメリットについても考えてみます。

先程書いた「医師は不況にも強い」ということの裏返しでもあるのですが、医師は「緊急事態宣言」が出されるような社会でも仕事を続ける必要があります。

医療は社会の根幹をなすインフラに位置付けられているからですね。

不況でも失職しない」というのは強みでもありますが、「緊急事態でも仕事に駆り出される」というのはデメリットにも感じますね…

また、単に仕事に駆り出されるだけでなく、自身や家族が感染するリスクも高いこともデメリットでしょう。

さらには感染した医療従事者やその家族への偏見(子供が保育園で遠巻きにされたり等)等も見られていますしね…やるせないことですが。

今回は新型コロナウイルス(COVID-19)による騒動でしたが、この先も他のウイルス等で同じような騒動が起こらないとも限りませんしね。

そもそも感染症を抜きにしても、医師は日常の診療の中で下手すれば訴訟されるリスクも抱えていますし、その辺りも弱みと言えるかもしれません。

後は普通に当直後の日勤なんていうスケジュールが組まれていることとか。今後医師余りになれば解消するんでしょうかね?

(*医師余りへの対策に関しては医師余りの時代が来る?将来が不安な医師が行うべき対策のページも参考にしてください)

他にも、「医師は(感染リスクを下げるのに有効な)リモートワークがしにくい」というのも今回の騒動で改めて確認されましたし。

(*遠隔画像診断等、現在でも一部はリモートワーク可能ですが)

まあ、デメリットを挙げればキリがないですね…

◎子供の将来のために親ができること

さて、医師である親の目線からは医師という職業の強みや弱みは上記のように見えますが、子供自身はどう感じるんでしょうね。

まあ冒頭にも書いたように、別に「この職業に就いて欲しい」というような希望は我が家ではありません。

もし子供自身が「医者になりたい」と思うなら親の経験から教えてやれることは色々とあるでしょうが、基本的に子供の好きなように選んだら良いと思っています。

ただ、子供が好きな職業を選べるような下地を作ってやりたいとは思うので、一応Z会を利用したりピアノを習ったり等はしていますが。

(*【医師目線で】幼児教材(通信教育)をZ会に決めた理由【比較】医師が子供の頃にしていた+自分の子供にさせている習い事は?のページも参考にどうぞ)

それに、子供が社会人になる頃の社会は現在とはまた大きく様変わりしているでしょうから、今魅力的に見えている職業がそのまま魅力的なままかどうかもわかりませんしね。

逆に、今は日の目を見ないような職業にスポットライトが当たったりする未来もあるかもしれません。

と言うことで、個人的には親が具体的な職業をどうこう言うよりは、社会がどう変化したとしても柔軟に対応して自立した生活ができる下地作りを心掛けるのが吉かなと思っています。

◎おわりに

今回のコロナショックに関して子育て中の医師が感じたことを書いてみました。

アフターコロナ」という言葉もありますが、コロナショックを経て日本社会や世界はどう変わっていくんでしょうかね。

一日も早く新型コロナウイルスが終息することを願うばかりです。

なお、医師の結婚や子育て等に興味がある方は医師同士の夫婦の結婚と子育ての体験談と注意点のページ等もご覧になってみてくださいね!